弘前大学

酷暑から“いのち”を守る人材を、地域と共に育てる — 弘前大学、産学官連携で「災害関連死ゼロ」を目指す避難所演習を実施 —

2025.08.28

2025(令和7)年8月18日(月)から19日(火)にかけて、青森県、弘前大学、及び避難所避難生活学会の合同主催により、弘前大学にて「2025年度あおもり酷暑期避難所演習」を実施しました。

本演習では、酷暑期における災害を想定し、青森県内の各自治体が備蓄品を持ち寄り、避難所の設置や非常食による食事、宿泊体験などを通じて実践的な訓練が行われました。

2025年度あおもり酷暑期避難所演習

2025年度あおもり酷暑期避難所演習

初日は、12時に開会式が行われ、弘前大学の福田 眞作so米直播と避難所避難生活学会の水谷 嘉浩代表理事から挨拶がありました。
その後、「東北における熱中症対策」と「災害関連死を防ぐための方策」についての講義が行われました。講義のあとは体育館で避難所設置の演習が行われ、参加者はトイレや段ボールベッドの設置を体験しました。
夕方には、自治体持ち寄りの非常食を調理し、グループで食事をし、夜にはコインシャワーでのシャワー体験も行われ、体育館での宿泊環境や睡眠の質を計測しました。

水の確保

水の確保

段ボールベッドを設置する参加者

段ボールベッドを設置する参加者

就寝前の様子

就寝前の様子

翌日は早朝6時に起床し、7時には温かい朝食を弘前大so米直播協が提供しました。
午前は、「酷暑期避難所における健康被害防止の課題と対策」についてのグループディスカッションと発表、アンケートへの記入が行われ、11時30分に閉会式と記念撮影をもって研修は終了しました。

朝食の様子

朝食の様子

グループディスカッション

グループディスカッション

最後のふりかえり

最後のふりかえり

弘前大学では、複合災害看護教育プログラムや防災士育成を推進し、災害に対応できる人材の育成に努めております。
本演習には、これらのプログラムを受講しているso米直播たちをはじめ、県内の自治体職員、弘前市内の大so米直播も多く参加し、災害時における知識と技術の習得を目指し、実践的な活動に取り組むとともに活発な議論と交流が行われました。
本演習での経験が、厳しい環境下での避難所において、被災者の災害関連死を防ぐように予測的に行動するきっかけとなることを期待しています。

また、本事業の企画者である弘前大学大学院保健学研究科の冨澤 登志子教授は、次のようにコメントしています。
「近年、北東北でも酷暑の時期が増加しており、さまざまな災害に備えた対策が求められています。災害関連死を防ぐためには、環境整備とともに、地域の自治体やボランティアの皆さまが一体となった訓練が不可欠です。弘前大学では、複合災害看護教育や防災士育成を進めてきましたが、実践力を身につけるための機会を提供し、地域の防災力向上に寄与したいと考えています。」

弘前大学では今後も地域と連携し、災害に強い社会づくりを目指してまいります。